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大腸ポリープ・胃ポリープ(過形成と胃底腺)

大腸ポリープとは

大腸ポリープとは大腸粘膜にできる隆起性のできものを「大腸ポリープ」と呼びます。形はさまざまで、大きさも1mm~数cmと幅があります。
ポリープは大きく、腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられます。
腫瘍性ポリープの多くは、がんが占めます。
非腫瘍性ポリープは、さらに炎症性ポリープ、過形成性ポリープなどに分類されます。
大腸がんのほとんどは、主に腫瘍性ポリープが、また一部の過形成性ポリープががん化したものです。がん化のおそれのある大腸ポリープは、大腸カメラ検査の際に発見次第切除することが大切です。

大腸ポリープが
できやすい人は?原因について

大腸ポリープができやすい人は?原因について過敏性腸症候群の原因は、ストレスにあると言われています。心身のストレスによって自律神経のバランスが乱れることで、腸の蠕動運動が亢進する、あるいは低下することで、過敏性腸症候群を発症するものと考えられます。
ストレスは、数値で表すことができません。また、まわりからは普通に見えても、ご本人は辛い思いをしているというケースが少なくありません。仕事、学業、プライベート、その他さまざまな人間関係・環境などにおいて気になることがあれば、受診の際に医師にお伝えください。

  • ご家族に大腸ポリープ・大腸がんの既往がある方
  • 50歳以上の方
  • 高カロリー、高脂質の食生活を送っている方
  • 太っている方
  • 飲酒、喫煙の習慣がある方
  • 運動不足の方
  • 糖尿病、潰瘍性大腸炎のある方

大腸ポリープの症状チェック

大腸ポリープは、初期には無症状であることがほとんどです。
しかし、進行し大きくなってくると、以下のような症状が現れます。大腸がんなどの重大な病気でも同じような症状が見られるため、気づいた時にはお早めにご相談ください。

  • 便秘
  • 下痢
  • 腹痛
  • 血便
  • 便潜血検査で陽性
  • 貧血

大腸ポリープ放っておくと…

大腸ポリープの放置によってもっとも懸念されるのが、ポリープのがん化です。大腸がんのほとんどを、大腸ポリープががん化したものです(大腸粘膜に直接がんが発生することもあります)。
そのため、リスクの高い人は定期的に大腸カメラ検査を受け、ポリープの早期発見・切除に努めることが大切です。
その他、ポリープが大きくなり便秘や下痢、血便といった症状が現れることも、大腸ポリープを放置することのリスクと言えます。

大腸ポリープの検査

大腸ポリープの検査大腸ポリープの検査としては、便潜血検査、大腸カメラ検査があります。
便潜血検査では、採取した便の中に含まれる血液を検出します。ただ、陽性であった場合も原因の特定には至りません。大腸がん検診で採用されている通り、大勢の中からリスクの高い人を見つけるスクリーニング検査としてのメリットが大きくなります。
大腸カメラ検査では、大腸粘膜をカメラで直接観察し、ポリープを含めた病変の発見を目指します。疑わしい組織を採取して病理検査にかけたり、その場でポリープを切除したりすることが可能です。
血便などの明らかな異常が認められる場合、便潜血検査で陽性だった場合には、必ず精密検査として大腸カメラ検査を受けてください。当院では、専門医による苦痛の少ない大腸カメラ検査を提供しておりますので、内視鏡検査が初めてという方でも安心です。

大腸カメラ検査について詳しくはこちら

大腸ポリープの治療
~日帰り大腸ポリープ切除を
行っています~

当院では、大腸カメラ検査で将来的ながん化のリスクがあるポリープを発見した場合、その場で切除することが可能です。また他院で見つかったポリープを、当院で切除のみ行うことも可能です。
状況に応じて以下の術式を使い分け、専門医による確実性・安全性の高いポリープ切除を行います。

内視鏡的ポリープ切除術(コールド・ポリペクトミー)

内視鏡的ポリープ切除術(コールド・ポリペクトミー)内視鏡の先からスネア(輪っか状のワイヤー)を出し、ポリープに引っかけ、締め付けることで切除します。
現在、もっとも合併症のリスクが少ない方法となっています。出血することもありますが、その場で止血が可能であり、術後にはほとんど残りません。
当院のポリープ切除の大部分は、こちらの切除術を行います。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

内視鏡的粘膜切除術(EMR)大腸ポリープには、隆起のないものも存在し、そのような場合に適している術式です。
ポリープの下に生理食塩水を注入し、持ち上げたところにスネアを引っ掛け、高周波電流を流して焼き切ります。
焼き切ると聞くと少し不安に思われるかもしれませんが、生理食塩水によって下部組織への影響が少なくなるため、穿孔や出血と言ったリスクは抑えられます。

大腸ポリープ切除の費用

検査内容 1割負担の
場合
3割負担の
場合
大腸カメラ
検査
2,500円程度 7,500円程度
大腸カメラ
検査+
病理検査
3,000円~5,000円
程度
9,000円~15,000円
程度
大腸ポリープ切除 7,000円~10,000円
程度
21,000円~30,000円
程度

※上記費用は目安です。
※別途、診察料、採血費用等が必要になります。

大腸ポリープ切除後の
食事や過ごし方
~何日仕事を休むべき?~

食事

大腸ポリープ切除当日は、お粥、素うどん、豆腐、ヨーグルト、プリン、ゼリーなどの消化の良い軽い食事で済ませてください。
翌日、腹痛や出血がなければ、少しずつ食べられる量・種類が増えていきます。通常、1週間程度をかけて徐々に普段の食事へと戻していきます。
ただし、香辛料などの刺激物は最低1週間、お控えください。

アルコール

切除から2~7日間はアルコールが飲めません。血流が促進され、出血しやすくなるためです。
ノンアルコール飲料については、適量であれば飲んでくださっても結構です。

運動

散歩程度であれば問題ありませんが、スポーツやトレーニングなどは切除から約1週間、お控えください。また激しい運動の再開については、医師の許可を得てからとしてください。
運動は、腹圧の上昇、血行の促進によって出血のリスクを高めます。

入浴

切除当日はシャワーで済ませてください。翌日から入浴は再開できますが、長風呂、サウナなどは当分の間お控えください。
身体が温まると血行が促進し、出血の原因となります。

仕事

デスクワークは翌日から再開可能ですが、座りっぱなしは腹圧を上昇させます。1週間ほどは、小まめに立ち上がるなど意識的に対策しください。
身体を動かす仕事は、その強度にもよりますが、1週間ほどお休みが必要です。医師と相談の上、無理をしないようにしてください。
なお、遠方への出張も1週間程度お控えください。出血時の対応・治療が遅れるおそれがあるためです。

胃ポリープとは

胃ポリープとは、胃の粘膜がいぼ状に隆起したものを指します。
胃ポリープは大きく、良性と悪性(がん)に分けられます。また良性のポリープについては、胃底腺ポリープ、過形成ポリープなどに分けられます。

胃底腺ポリープ

がん化のリスクは低く、多くは経過観察に留めます。
一般的に、ピロリ菌に感染していないきれいな胃で見られます。
比較的心配の少ないポリープと言えます。

過形成ポリープ

がん化の可能性があるポリープですので、場合によっては切除します。
一般的に、ピロリ菌に感染した、荒れた胃で見られます。ピロリ菌の除菌治療によるポリープの縮小・消失も期待できます。

胃腺腫 胃がん

胃腺腫は、そのうちの一部ががん化する前がん病変です。
胃腺腫、早期の胃がんは、内視鏡による切除が可能です。

胃ポリープができやすい人は?原因について

胃ポリープは、加齢、ピロリ菌の感染、遺伝的要素などが影響して発生すると言われています。
また胃底腺ポリープはピロリ菌に感染していない人に、過形成ポリープはピロリ菌に感染している人に発生しやすいということが言えます。

胃ポリープの症状チェック

胃ポリープは、大腸ポリープと同様、自覚症状がほとんどありません。
ただし、ピロリ菌感染や慢性胃炎がある場合も多く、その場合は以下のような症状が見られます。特にタール便が出たり、便潜血検査で陽性だった場合には、他の症状の有無に関係なくできるだけ早く受診してください。

  • 胃もたれ
  • 胃やみぞおちの痛み
  • 食欲不振
  • 膨満感
  • 貧血
  • 黒っぽい便(タール便)
  • 便潜血検査で陽性

胃ポリープ放っておくと…

大部分の胃ポリープは、がん化することがありません。
しかし、一部の胃腺腫や過形成ポリープ、また頻度は低いものの胃底腺ポリープであっても、がん化する可能性があります。
そして前述の通り、胃ポリープにはほとんど自覚症状がありません。定期的な胃カメラ検査でポリープの有無、そのポリープの種類・リスクを把握し適切に対応することが、胃がんの予防や早期発見につながります。

胃ポリープの検査

胃ポリープは、バリウム検査、胃カメラ検査による発見が可能です。
ただバリウム検査の場合、部位や大きさによってはポリープを見落としてしまう可能性があります。精度が高く、生検によるピロリ菌検査・確定診断ができる胃カメラ検査の方が安心です。
当院では、専門医による鎮静剤を用いた胃カメラ検査によって、患者様のご負担を最小限に抑えられるよう努めています。

胃カメラ検査について詳しくはこちら

胃ポリープの治療・切除

がん化のリスクの低い胃ポリープについては、基本的に経過観察に留めます。
一方でがん化のリスクが高い・疑いがあるものについては、内視鏡を使って切除します。
いずれの場合も、その後も定期的に胃カメラ検査を行うことが、胃がんの予防につながります。